県議会議員は自らの存在意義を深く考えて頂きたい
先月は神奈川県職員の課題をテーマにブログを書かせて頂きました。
まだお読みになっていない方は、こちらの記事(県の職員はビジネス感覚を持ってもらいたいという話) をご参照ください。
今月は神奈川県会議員についての課題を3つの視点から書いてみたいと思います。
1.政令指定都市の県会議員は不要
まずは県会議員の役割についてです。県議は2021年現在105名の議員がいらっしゃいます。政令指定都市の3市、横浜市に40名、川崎市は18名、相模原市に8名います。残りの39名は各市町村におります。
結構な人数がいらっしゃいますね。この人数を多いと見るか、少ないと見るかは、皆さん様々なお考えがあるかと思いますが、私は多いと思っております。
政令指定都市の目的は地方分権の推進にあり、一般の市町村や中核市と比べて県の権限の多くを委譲されています。
相模原市は2010年に指定されたばかりなのでいいとしても、横浜市や川崎市はこんなに県議が必要でしょうか。神奈川県のホームページには県議の使命としてこのように書かれています。
「議員の使命とは、県民の直接選挙によって選ばれた公職として、常に県政の課題を把握し、公益性の見地から、県全体を見据え、県民の多様な意見を県政に反映させること」
「県民」を「市民」に置き換えた場合、この仕事は既に市議が充分に役割を果たしています。横浜市は政令指定都市に指定されたのが1956年、川崎市は1972年です。もう県議の役目は終わったのではないでしょうか。
この両市に関しては、もう県議の仕事はありません。40名+18名で合計58名もいますが、税金の無駄遣いの一言に尽きるのではないでしょうか。
私たち住民は何か問題が発生すると、だいたい市議に相談します。県議に相談する人はいません。何故なら県議の言う事には市の職員はあまり聞く耳を持たないからです。
多くの人は県議がどんな仕事をしているかを知りません。順番が来たら議会で質問するだけ。4年に1回くらい質問をして、後は何もしない。議会で居眠りをしているだけ。そんなイメージを持たれています。
それはそうです。市議と比較したらホームページやSNSでも情報を発信していないですから。ホームページは「昭和か?」と言うイメージですから。
2.党利で動くな県民の利益に貢献せよ
2つ目は所属する党についてです。自民党、共産党、公明党、立憲、全ての党で言える事ですが、県議になる時、何の為になるのかを再確認させて欲しい。
党の為に立候補していませんか?本当に県民の為に立候補していますか?神奈川県をより良くする為に、立候補をしているのではないですか?
党の為に県議に立候補をしているのなら、県民の役に立たないので即刻辞めて頂きたい。
極論ではありますが、県議は各市町村1名でいいと思っています。横浜市は人口が約3,778,000人なので、現在40名の1割の4名で、また川崎市は人口が約1,541,000人なので現在18名の1割の2名でいいかもしれません。
党の競争には一般市民は全く興味がありませんし、県民の利益につながりません。
ただでさえ役に立っていない県議が多いので、半分に削減した方がいいと言うのが私の考えです。特に政令指定都市の横浜市と川崎市の県議は大幅に削減して頂きたいです。
3.県会議員は自分の存在を熟考して欲しい
3つ目は県会議員は本来の仕事をしているのか?という点です。私は藤沢の県議のI氏と約6年の付き合いがありますが、決起大会があるので1人1万円を集めて下さいとか、地引網をやるから景品を集めて下さいとか、そんな話ばかりです。
県をもっと良くしていきたい、地域を改革していきたい、県民の為にこんな事をしたい等の話は6年間1度も聞いた事がありません。こちらから改革の話題を振っても明確な答えは返ってきません。それはそうです何も考えていないのですから。
改革をしようなんて気持ちはない、都市計画も考えていない、市町村への権威移譲も考えていない。お金を集める事、使う事しか考えていません。すべての県議が同じとは言いませんが、大部分の県議は似たようなものでしょう。自分自身の事と、お金の事、選挙の事しか頭にない。「私は違う!」という県議がいらっしゃるなら、どうぞ名乗り出て下さい。
このような事から私は県議は半分でも、もっと極端な事を言えば1/3でもいいと思っているのです。県議1人に約3,000万円の税金が使われています。105人いるので年間31億円です。これは全部私たちの血税です。これを1/3に減らせば10億円ですむのです。
市議は市民の目があるので手を抜くと「先生何やってるの、しっかりしてよ」と激が飛ぶ。しかし県議は市民と距離があるのでのんびりとしている。だから私は地域と県のパイプ役として、各市町村1名でいいと思っています。これは神奈川県だけではなく全国がそうあるべきだと思っています。
県議の中にも優秀な人や、やる気のある人は存在するとは思いますが、本音を言わせてもらえば、何をすべきか?を理解していません。県議は市議とコミュニケーションを図っていますか?昨年伊勢原市の保守系市議数十名と会合を行ったのですが、彼らはとても勉強熱心で優秀な方たちでした。地域の事を真剣に考えていました。
そんな真面目な姿勢を持つ彼らと県議は話し合いを持たれた事はありますか?ありませんよね。気づきもしませんよね。だから私は県議は市民の為に、何の役にも立っていないと言うのです。何の為にいるのか県議自身がお忘れではないでしょうか。
地元を良くする為に、県知事と渡り合い予算を取ってくる等して頂きたいものです。あなた方の存在意義は何ですか?自ら深く考えて頂きたいと思います。
30市町村を発展させる為には、第1回目のブログで説明したように都市計画(まちづくり)は各市町村に権利を委譲する事で財政が豊かになり、皆の生活も向上し、町も潤って行く事になると考えております。
次回、8回目のテーマは「県議及び役人は何をすべきか」について