横浜、川崎、相模原vs神奈川県 特別自治市は是か非か?私は合理性ありと見ています。

横浜、川崎、相模原vs神奈川県 特別自治市は是か非か?私は合理性ありと見ています。

3/11 横浜、川崎、相模原の3市長は「自治体権限の移譲を協議する会議の申し出に黒岩知事が応じなかった」と発表
3/16 「特別自治市」構想を巡り、神奈川県は「住民目線から見て、法制度化は妥当でない」と見解
3/17 横浜、川崎、相模原は「基礎自治体の実情が分かっていない」と不快感を示す
3/23 黒岩知事「大事なのは県民、市民目線の議論。特別自治市とはどういうものか、分かっていない県民も多い」
4/7 神奈川県と横浜、川崎、相模原のトップによる懇談会が5/6に開かれる予定
4/23 「特別自治市」構想を巡り、横浜、川崎、相模原の3政令市と県との溝が深まる
4/24 「3市の主張に合理性がない。県民生活に大きな影響を与える。法制度化は妥当ではない」と黒岩知事

特別自治市については県民の皆さんも賛否両論があるかと思います。私の考えを書く前に、まず特別自治市とは何か?簡単に説明しようと思います。
神奈川県には19市、13町、1村の計33市町村がありますが、うち横浜、川崎、相模原市の3市は政令指定都市になっています。
政令指定都市になると県の7~8割程度の権能が認められ、様々な権利が譲渡されるので、地域に密着した行政サービスが行なえるようになります。
特別自治市は政令指定都市とは異なり、更に権限を大きくした市のことを言います。当該市での行政事務で国防、司法、通商など国家が担うべき機能以外のすべての権能と役割を与えた都市となります。
特別自治市が求められる背景として、これまでのような右肩上がりの経済成長が見込めない中、現状の行政システムが成り立たないという要因があります。
これまでのように、国や県一律の政策指導では交通やエネルギー、防災、観光、産業など複雑な行政に対応しきれない事情があり、都市ごとに権威を移譲しようとする考えが特別自治市構想の根底にあります。

この考え方に対し、県知事や県会議員、県の役人も合理性がない、妥当ではないと言っています。県の言い分としては「特別自治市構想に対する神奈川県の見解」に詳細が載っていますので、詳しく知りたい方は読んでみてください。
確かに納得できる面はありますが、要は自分たちの既得権を手放したくないだけです。県がこれまでに作り上げ、維持してきた権利、まぁ税金を吸い上げる仕組みなのですが、県(特に役人)はそれを断固維持したい、譲りたくない。そう思っているわけです。

しかし特別自治市には合理性があります。例えばコスト面から見てみましょう。現在神奈川県の人口は約923万人です。一方横浜市の人口約376万人、川崎市は153万人、相模原市は72万人の合計601万人です。神奈川県の全人口から、3政令市を差し引くと残りは322万人になります。
県職員は約4万8千人います。内訳は以下のとおりです。
学校職員 約1万2千人
一般職員 約1万8百人
教員 約9千6百人
警察官 約1万5千人
その他 約200人
しかも給料が高い50~60歳の中高年層の割合が非常に高いです。横浜、川崎、相模原の3政令市を特別自治市にすることで、職員数を1/3は減らせるでしょう。
教育レベルと治安は保たなければならないため、教員と警察官を除いた対象人数は約2万3千人になります。1/3を削減すると約1万5千人になります。
平均年収は500万円ですので、約380億円の人件費の削減が可能です。
県会議員は105名います。そのうち横浜の県会議員40人、川崎は18人、相模原は8人の計66名です。こちらも1/3は減らすことができるはずです。
66名から44名へ。1人あたりの年収は約1,500万円なので約3億3千万円の費用を削減できます。
横浜、川崎、相模原の行政を完全に各市へ移譲するだけで、二重行政という無駄がなくなり県職員、県会議員の人件費を383億円削減することができます。これは私達の血税であります。
県議はもともと人数が多いのでいいとしても、県職員を即リストラするわけには行きません。5年くらいの長い期間をかけて自然減とし、しばらくは新卒を採用しない等。
但し、日本の教育水準の低下と治安の悪化を防ぐには、人員を増強することが望ましいと考えおります。

3政令市を特別自治市にすると県の税収が大幅に減るじゃないか?県の行政サービスが充分でなくなるじゃないか?と煽る方々がいらっしゃいますが、神奈川県にはまだ30市町村があるではありませんか。
30市長村を政令指定都市並みに権限移譲すればいいのです。商業、農業、土地開発、住民の生活水準に県は介入しても大した指導ができないのだから、その土地や住民をよく知る地域に任せればいいのです。
県の役人が優秀と言うのならば、市町村の発展のためにその地に身を置き尽力すればいいのです。県会議員も同様で、市議会議員と対等な立場で地域の活性化に貢献すればいいのです。
各市町村の行政や工業、農業、商業のレベルを上げれば税収も増えます。県の役人は役所にばかりいないで、どうすれば税収が増えるか優秀な民間企業にアドバイスを乞えばいいじゃないですか。
ハッキリ言って私が申し上げていることは大改革になりますが、既得権の確保しか考えていない県議や役人ばかりに行政を任せていると確実に将来はなく、私たちは単に役人に支払う給料のためだけに税金を納めているようにみえます。
もう権力を集中して、どの市町村も一律で同じ政策を行うなんて時代ではないのです。権限も裁量も分散して、その地域ごとに独立し互いに知恵を絞りながら発展していけばいいのです。
新しいしくみを導入するときは、必ず抵抗勢力が生まれます。この場合、県議であり県の役人ですが、昭和の遺物である「既得権」を維持したいのでしょうが、もうそんなことを言っている時代ではないのです。

話は少し変わりますが、
私は先日神奈川県議の元議員と1時間程度話す機会がありました。その時に「県民のために何かやったことはあるか?」と聞きました。
その議員の回答は「ない」でした。それだけではなく県全体の将来のことなど考えたこともないと言っていました。私は心底ガッカリしました。やることは陳情と党利だけなのですね。
すべての県議がそうとは言いませんが似たようなものと思っています。私は県会議員、市議会議員に党派は不要だと思っています。党のために働かないで住民のために働いてほしいと思っています。
県会議員は議席の数ばかりに興味がありますが、私たち県民はそんなことに興味はなく、住みよい町や安全な暮らし、経済発展を望んでいます。県議にはそのために働いていただきたいのです。
私は議会を傍聴したり、議事録も読んでおりますが、「改革」なんて言葉は一言もでてきません。それはそうです。県や県民には目を向けず、派閥や党利ばかりを考えているからです。

最後になりますが、私は特別自治市に賛成です。充分合理性はあります。しかし3政令市が特別自治市になり、権力を集中させたり、職員を無駄に増やし税収を上げたり、党の利益を優先することは許されません。
県も市町村も住民のため、また地域発展のために努力していただきたいと思います。